恋人と一緒にいるはずなのに、なぜか気持ちが沈んでしまう――
周囲の人には言いづらくても、そんな「惨めさ」を心のどこかで抱えている女性は少なくありません。
例えば、デート中ふとした瞬間に「なんで私、こんなに惨めな気分なんだろう」と感じてしまったり、他人のカップルを見て落ち込んだり。
「こんな気持ちになるなんて、私がおかしいの?」と自分を責めてしまう人もいるでしょう。
でも、結論から言えば、あなたが悪いわけではありません。
それは恋愛の中で誰もが陥りやすい心の落とし穴であり、あなたが繊細で真面目に相手と向き合っている証拠とも言えます。
この記事では、「彼氏といると自分が惨めになる」と感じる心理の正体と、その気持ちから抜け出すための実践的な対処法を丁寧に解説します。
SNSや恋愛コラムでは語られないような「孤独な感情」や「他人と比べてしまう苦しさ」にも触れながら、あなたが少しでも心を軽くできるヒントをお伝えしていきます。
あなたが本来の自分を取り戻し、自分らしい恋愛を取り戻せるようになるために――。
ぜひ、ひとつずつ読み進めてみてください。
この記事は以下のような人におすすめ!
- 彼氏といるはずなのに、なぜか心が苦しい
- 恋愛中に自己否定の感情が止まらなくなる
- 他人のカップルやSNSを見て落ち込んでしまう
- 彼の前では笑顔を作ってしまい、本音を出せない
- 「こんな気持ちになる私って変なのかな…」と思っている
目次 CONTENTS
1. 「彼氏といると自分が惨めになる」と感じる瞬間とは?
「彼氏がいる」という事実だけを見ると、周囲からは“幸せそう”に見えることが多いでしょう。しかし、当の本人が感じているのはその逆。心の奥にひっそりと沈殿している「惨め」という感情は、言葉にするのも難しく、自分でも正体がつかめないことがあります。
それは決して珍しい感覚ではありません。むしろ、恋愛という親密な関係の中では、ちょっとした出来事や無意識の比較、期待とのギャップが、強烈な「自己否定」や「価値の揺らぎ」を引き起こすことがあるのです。
この章では、彼氏といるときに「惨め」と感じてしまう代表的な瞬間について具体的に解説していきます。
1-1. 幸せなはずなのに心が沈むのはなぜ?
恋愛において、パートナーと一緒にいられることは本来喜ばしいことのはずです。しかし、「彼といると幸せなはずなのに、なぜか心が苦しい」という感情に陥っているとしたら、それはあなたが心のどこかで自分自身を否定している状態にあるからかもしれません。
たとえば、彼氏が仕事で成果を出していたり、周囲から評価されていたりすると、自分と比べて「私って何も誇れるものがない」と感じてしまうことがあります。その感情が積み重なると、一緒にいるだけで「私は劣っている」と感じるようになり、やがて心の中に“惨め”という言葉が浮かんでくるのです。
また、「もっと喜ばなきゃ」「彼に申し訳ない」と無理にポジティブになろうとすることで、自分の本音を無視する状態が続き、結果として感情の乖離が起こることもあります。
このように、心のどこかで無理をしているサインが、「幸せなはずなのに沈む感覚」として現れるのです。
1-2. デート中、なぜか涙が出そうになるとき
楽しいはずのデート中、ふとした瞬間に胸がぎゅっと締め付けられ、涙が出そうになる――そんな経験はありませんか?これは、表面的には楽しく振る舞っていても、内面では大きな不安や孤独を感じている状態に他なりません。
たとえば彼氏がスマホを頻繁に見ていたり、自分の話を適当に聞き流していたり、そういった小さな態度が「私は大切にされていないのかも」と不安を呼び起こします。
さらに、「彼と一緒にいても安心できない」「何を話しても距離がある気がする」といった感覚があるとき、それは心がつながっていないことへの違和感です。恋人と過ごす時間にこそ、本音でつながりたいという気持ちが満たされないと、逆に強烈な孤独感が押し寄せてくるのです。
その結果、「私はいま一体、何のためにこの人と一緒にいるんだろう?」と自問し、自己否定が加速し、涙が込み上げてくるのです。
1-3. 他人のカップルを見て落ち込む理由
SNSや街中で見かける幸せそうなカップルを見るたびに、胸がざわついて落ち込んでしまう…。それは、無意識のうちに他人と自分の関係性を比べてしまっているからです。
たとえば、彼氏が記念日を忘れていたり、愛情表現が少なかったりすると、「あの人たちみたいにラブラブじゃない私はダメなんだ」と感じてしまう。ここで起きているのは、「理想の恋愛像」と「現実」とのギャップによる苦しみです。
この比較癖は、自分自身を劣っているように見せる強い錯覚を引き起こします。他人の姿はあくまで一側面であり、本当の関係性は見えないにも関わらず、自分の恋愛だけが不完全であるように思えてしまうのです。
さらに問題なのは、こうした比較を続けることで、「私は選ばれる価値のない人間かも」と思い込むようになり、それが惨めさの根本要因となってしまうことです。
ポイント
- 幸せなはずなのに沈むのは、無理して感情を抑えているサイン。
- デート中の涙は、心の距離や本音の抑圧からくるもの。
- 他人と比べることで、必要以上に自分を惨めに感じてしまう。
- 「惨めさ」の裏には、繊細で真面目な性格が隠れていることも多い。
- 自分の感情に蓋をせず、まずはその存在に気づくことが大切。
2. こんな人が要注意!惨めさを感じやすい女性の特徴
「彼氏といると惨めに感じてしまう」という思いは、すべての人に当てはまるわけではありません。もちろん一時的に誰でもそう感じることはありますが、特定の性格傾向や考え方のクセを持つ人ほど、その感情にとらわれやすい傾向があります。
この章では、惨めさを感じやすい女性に共通する3つの特徴に焦点を当てていきます。自分自身に思い当たる部分があるかどうか、少し立ち止まって振り返ってみてください。
2-1. 頑張り屋で恋愛にも一途
一見するととても健気で真面目、恋愛にも一生懸命――そんな女性ほど、「惨めさ」を抱えやすい傾向があります。なぜなら、相手を思いやるあまり、自分を後回しにしてしまうことが多いからです。
彼のために時間や労力を惜しまず尽くす一方で、感謝や見返りが感じられないと、「私だけが頑張ってる?」という疑念が心に芽生えます。そしてその疑念が、「私は大切にされていない」「こんなに頑張っても意味がない」という自己否定へとつながり、惨めさとして表出するのです。
また、「愛されるには努力が必要」と無意識に思い込んでいる人ほど、恋愛を“評価される場”のように捉えてしまい、自分の価値を恋人の態度で測ってしまいがちです。
2-2. 承認欲求が強く、自分に厳しい
「彼に認められたい」「もっと好きになってもらいたい」という気持ちは誰にでもありますが、承認欲求が強い人は、それが過剰なプレッシャーや不安の原因になることがあります。
自分に対してストイックで、「もっと可愛くなければ」「彼にとって完璧な彼女でいなければ」と常に気を張っていると、少しでも気に入られない自分を見つけたときに、一気に自己価値が揺らいでしまうのです。
このような女性は、「ちょっと冷たくされた」「連絡が遅れた」など、些細な出来事も自分への否定として受け取りがち。その結果、「私は必要とされていない」「他の誰かのほうが愛されるんだろうな」という思いが、惨めさとなって自分を苦しめます。
2-3. 「私なんて」と思いがちなタイプ
口には出さなくても、心の中でいつも「どうせ私なんて」「私が選ばれるはずがない」と思っている人も、彼氏と一緒にいることで逆に劣等感が強まってしまうことがあります。
自分に対する否定的なイメージが根底にあるため、恋人のちょっとした好意さえも素直に受け取れず、「こんな私に好かれても嬉しくないはず」「優しくされてるのは気まぐれ」と自ら愛情を遠ざけてしまうのです。
このような自己イメージを抱えたまま恋愛を続けると、彼氏のちょっとした冗談や無関心な態度にも過敏に反応してしまい、惨めな気持ちに拍車がかかります。そしてそのたびに「私が悪いんだ」と思い込んでしまうことで、どんどん自信を失っていく悪循環に陥るのです。
ポイント
- 頑張りすぎる人ほど自分を後回しにし、惨めさを抱えやすい。
- 承認欲求が強いと、些細なことでも自己価値が大きく揺らぐ。
- 「私なんて」と思う自己否定が、愛情を素直に受け取れなくさせる。
- 惨めさは「性格の弱さ」ではなく、思考のクセからくるもの。
- 自分に厳しい人ほど、本来とても優しくて繊細な心を持っている。
3. 彼氏といると惨めになる女性が抱える7つの心理状態
彼氏と一緒にいるだけで、なぜこんなにも苦しくなってしまうのか。
表面的にはうまくいっているように見えても、心の中で「私って惨めだな」と感じてしまう瞬間には、深層心理で抱えている感情や思考のクセが隠れています。
この章では、そうした心理状態の中でも特に多くの女性が共通して抱える7つの特徴的な感情に焦点を当てます。「自分にも当てはまるかも」と思いながら読み進めてみてください。
3-1. 自分に自信が持てず、常に不安
惨めさを感じてしまう最も根本的な心理に、自己肯定感の低さがあります。
自分の価値を十分に認識できていないと、恋愛の中でも「どうせ私は愛されないかもしれない」「嫌われたらどうしよう」という漠然とした不安に支配されてしまいます。
彼のちょっとした態度や言葉にも敏感になり、「今のは冷たい言い方だった」「もしかして飽きられてる?」と、事実とは異なる悪い解釈をしてしまうことも少なくありません。
また、自分に自信がないと、「彼に好かれている」という事実そのものも信用できなくなります。そのため、「どうせ他に好きな人ができる」「私は替えのきく存在」といった思考に陥り、自ら不安を育ててしまうという悪循環に陥るのです。
一緒にいるのに安心できない。愛されているのに信じられない。
この状態が続くことで、心はどんどん「惨めさ」に支配されていきます。
3-2. 「彼に釣り合っていない」と感じる劣等感
彼氏が魅力的であればあるほど、「私なんかが隣にいていいの?」という劣等感に悩まされる人は少なくありません。
これは、恋人に対する尊敬や憧れが、自分の価値を過小評価する材料にすり替わってしまっている状態です。
たとえば、彼が仕事で成果を出していたり、社交的で誰からも好かれるようなタイプだったりすると、比べて自分は「地味」「能力がない」「話題が乏しい」と感じてしまう。
そんなふうに考えていると、彼のそばにいるだけで「場違い」「申し訳ない」という気持ちが募っていきます。
さらに深刻なのは、劣等感が強すぎると「嫌われないように振る舞おう」と無理をし始めること。自然体でいられなくなり、どんどん疲れていきます。そして「私は本当の自分で愛されていない」と思い込むことで、惨めさはさらに深まってしまうのです。
恋愛関係においては、本来「対等な存在」であることが自然です。しかし自分を“下”に位置づけるような思考が強くなると、どんなに愛されていても心が満たされることはありません。
3-3. 彼氏の言動に傷ついても言えない
「本当はすごく嫌だったのに、笑ってごまかした」「傷ついたけど、怒らせたくなくて黙っていた」――そんな経験が繰り返されている場合、あなたの心はかなり疲弊しています。
彼氏との関係の中で傷ついた出来事があっても、それを伝えられないというのは、自己主張のブロックがかかっている状態です。
「こんなこと言ったら嫌われるかも」「わがままって思われたらどうしよう」といった不安が、あなたの感情を押し殺してしまうのです。
一方で、心の中には確かに“違和感”や“怒り”が残っています。それを無理に抑え込もうとすると、次第に「私の気持ちはどうでもいいんだ」という思考にすり替わっていき、自己否定のループに入り込んでしまうのです。
さらに問題なのは、「我慢している自分を彼が察してくれるはず」と期待してしまうこと。ですが、言葉にしなければ伝わらないことも多く、結局「彼は私の気持ちに気づいてくれない」と傷ついてしまいます。
そのギャップが広がるほど、心の距離も深まり、「私ってこんなに軽く扱われる存在だったんだ」と感じ、惨めさを強く意識してしまうようになります。
3-4. 愛情の重さを自分でコントロールできない
彼のことが好きで、常に一緒にいたい、もっと深くつながっていたい――
その純粋な気持ちが強くなりすぎると、ときに愛情のコントロールを失ってしまうことがあります。
たとえば、LINEの返信が少し遅れるだけで不安になったり、「彼が楽しそうにしているのが自分以外のとき」に心がざわついたりする場合、それは“愛されたい”という気持ちが暴走している状態かもしれません。
このようなとき、心の奥では「私ひとりじゃダメだ」「彼がいないと価値がない」といった感情が渦巻いていることが多いのです。その結果、彼の一挙手一投足に過敏に反応し、ちょっとしたことで気分が乱されてしまう。
そして、自分でも「こんなことで不安になるなんて…」と責めてしまい、“不安になる私”すら嫌いになってしまうという二重の苦しみに陥るのです。
恋愛は本来、心を穏やかにするはずのもの。それが常に不安や依存で満たされてしまっているときは、自分の心が愛情の重みに耐えられていないサインです。そしてそのズレに気づいたとき、人は強く「惨めだ」と感じてしまうのです。
3-5. 嫉妬心・比較癖が止まらない
彼が他の女性と話している、楽しそうにしている――それだけで心がざわついてしまう。
そんなふうに、嫉妬の感情が過剰に反応してしまう場合も、惨めさの根本原因になります。
嫉妬という感情は、実は「自分が愛されていないのではないか」という強い不安と自己否定から生まれます。自信があるときは気にならないようなことでも、心にスキがあるときは過敏に反応してしまい、「どうせ私はその子より劣ってる」と自分を貶める材料にしてしまうのです。
また、他人のSNSや友達カップルの話を聞いたときに「いいな、羨ましいな」と思うだけなら健全ですが、それが「私はダメな彼氏と付き合ってる」「私だけが報われていない」と感じ始めると、比較癖がどんどん惨めさを助長していきます。
この思考の厄介なところは、比較して落ち込んでも何も変わらないとわかっていても、やめられないという点です。
そのたびに「また比べてしまった」「私って器が小さい」と自己嫌悪し、ますます自分を責める――こうした負の連鎖が、心をじわじわとむしばんでいきます。
嫉妬や比較は、あなたが誰かを大切に思っている証でもあります。しかし、それが過剰になることで「私には価値がない」と思い込んでしまうのは、自分を守るはずの感情が、逆に自分を傷つけている状態です。
3-6. 一人の時間になると急に虚しくなる
恋人と一緒にいるときは気が紛れているのに、ひとりになると急に気持ちが沈んでしまう――そんな感覚を抱えている人も少なくありません。
これは、恋愛を“自分の存在価値”の中心に置きすぎている状態で起こることが多いです。
普段は「彼氏がいてくれるから私は大丈夫」と思えていても、ひとりになるとそれが不安定になり、「もしこの関係が壊れたら、私は何も残らない」と感じてしまう。
このような思考の裏には、“自分自身に満足できていない”という根本的な不満や空虚感があります。
さらに、一人の時間に浮かんでくるのは、他人の幸せな恋愛と自分の現実とのギャップ。「あの子は愛されているのに、私は…」といった比較も加わり、孤独と惨めさがセットで押し寄せてくるのです。
恋愛は人生の一部であって、全てではありません。しかし、恋愛が心の拠り所になりすぎていると、それが不在になった瞬間、まるで自分の存在が否定されたような気持ちになる。
このとき、感じるのは“悲しさ”というよりも“虚しさ”であり、それが深い惨めさとして心に刻まれていくのです。
3-7. 「本当に愛されてるのかな」と思ってしまう
彼氏が「好きだよ」「大切に思ってるよ」と言ってくれるのに、なぜかその言葉を素直に信じられない――
その背景にあるのは、「愛されている実感」が希薄な状態です。
たとえ言葉や行動があったとしても、それが心に響いてこないとき、人は無意識にこう思ってしまいます。
「この人は本当に私を愛してくれているんだろうか」
「ただの惰性なんじゃないか」
「他の人といるときの方が楽しそう」…
こうした疑念が膨らんでいくと、自分の存在意義や魅力までも疑い始めてしまいます。
「私に魅力があれば、もっと愛されているはずなのに」「愛されない私は、何か欠けているんじゃないか」――こうした思考は、深い自己否定を生み出し、強烈な惨めさへと直結していきます。
そして最もつらいのは、この疑念を口に出せないこと。「愛されてない気がする」と伝えたくても、「重いと思われそう」「面倒くさい女だと思われたくない」という思いがそれを押し止める。
だからこそ、心に閉じ込めた疑念は膨らみ続け、やがて「この人と一緒にいても、私は満たされないんだ」という結論に近づいてしまうのです。
ポイント
- 自分に自信が持てないと、恋愛そのものが不安の源になる。
- 彼氏に劣等感を抱いてしまうと、自然体でいられなくなる。
- 言いたいことを我慢し続けることで、心に深い傷が残る。
- 愛情が強すぎて自己コントロールが効かないと、惨めさを感じやすくなる。
- 嫉妬や比較が習慣になると、自己否定の連鎖から抜け出せなくなる。
- 一人の時間に虚しさを感じるのは、自分の中に空白があるサイン。
- 「本当に愛されているのか」と疑い続けることが惨めさの引き金になる。
4. その感情、恋愛依存や共依存かも?見落としがちな危険サイン
彼氏と一緒にいるはずなのに、心が苦しい・惨めになる――その背景には、恋愛依存や共依存といった深層的な心理状態が隠れていることがあります。
「恋愛に依存している」と聞くと、重く感じたり、どこか他人事のように思うかもしれません。けれど、依存とは「依存的な性格」というより、心のすき間を恋愛で埋めようとする自然な反応であることが多いのです。
また、共依存とは「相手のために自分を犠牲にしすぎてしまう関係性」のこと。自分の意思よりも、彼の気持ちや行動にばかり振り回される関係が続いていると、いつの間にか“対等”ではなくなり、「一緒にいても苦しい恋愛」に変わってしまいます。
この章では、そんな危うい状態にあるかもしれない“見落とされがちなサイン”を解説します。自分が当てはまっていないか、ぜひ確認してみてください。
4-1. 彼の顔色ばかり気にしてしまう
「今日は機嫌が悪そうだから、余計なことは言わないようにしよう」「今忙しそうだから、連絡したら迷惑かも」――
こんなふうに、自分の気持ちよりも彼の表情・言動にばかり意識が向いてしまうことはありませんか?
もちろん、思いやりとして相手を気遣うのは大切なこと。でも、それが度を越して、常に“彼中心”の行動・思考になっているとしたら、それは依存や共依存のサインかもしれません。
問題なのは、「嫌われたくない」「不機嫌になられたくない」という気持ちが強くなりすぎると、自分の本音や感情をすべて抑え込んでしまうこと。そしてそのうち、「彼が機嫌よくしてくれる=私の価値」と思い込むようになってしまうのです。
その結果、自分の感情が見えなくなり、いつも“彼の反応に怯える恋愛”になってしまいます。これは、精神的に非常に消耗する状態であり、惨めさを強く感じる根本原因になります。
4-2. 嫌なことを言われても許してしまう
たとえば、彼が心ない言葉を口にしたとき。
「お前って本当にダメだな」と笑われたり、「お前のせいでイライラする」と言われたり――それが冗談交じりでも、あなたの心が少しでも傷ついているなら、それは無視していいものではありません。
しかし、それでも「彼は本気じゃないし」「私が我慢すればうまくいく」と思って受け流してしまう人は多いのです。
これは、自分の感情を軽視しているサインです。
繰り返される“言葉の暴力”や見下す態度は、じわじわと自尊心を削っていきます。それでも「私が彼を支えてあげなきゃ」「きっと私にも原因がある」と思ってしまうのは、共依存の典型的な思考パターンです。
結果的に、心のどこかで「私は大切にされていない」「雑に扱われる存在なんだ」と思い込み、自分の価値を低く見積もるようになってしまうのです。
恋愛は、傷つけ合うものではなく、癒し合うもの。
それでも「嫌なことをされても、彼がいないともっと辛い」と思ってしまっているとしたら、あなたはもうかなり深く傷ついている可能性があります。
4-3. 自分の意思より「彼にどう思われるか」を優先する
彼との会話、デートの行き先、返信のタイミング、服装、友達との付き合い――
何をするにも、「彼がどう思うかな?」と気にしてしまう。そんなふうに、常に相手基準で物事を決める状態は、知らず知らずのうちにあなた自身の人生を「誰かのためだけ」にしてしまっています。
これは、一見“思いやりがある”ようにも見えるかもしれません。でも、そこにあなた自身の本心や希望がなければ、それは思いやりではなく“自己犠牲”です。
恋愛関係において、すり合わせや歩み寄りは必要不可欠です。ですが、自分の希望や欲求を「我慢するのが当たり前」になってしまうと、それは相手と対等ではいられない危うい関係になっていきます。
「彼に嫌われないために」「彼にとって都合のいい彼女になるために」と振る舞い続けた先に待っているのは、“自己喪失”です。
そのとき初めて、「私は彼といると、私じゃなくなる」「自分を出せないって、こんなに惨めなことなんだ」と気づくのです。
ポイント
- 彼中心の思考・行動が常態化している場合、恋愛依存の傾向がある。
- 傷ついても我慢してしまう関係性は、共依存の危険信号。
- 「彼にどう思われるか」が基準になると、自分の存在感が失われていく。
- 依存も共依存も、「愛しているから」ではなく、「怖いから」生まれる感情。
- 自分の気持ちを大切にすることが、健全な恋愛への第一歩。
5. 彼氏と一緒にいると惨めになる原因とは?
「彼氏といるとき、なぜか心が沈む」「一緒に過ごすはずの時間が、むしろ苦しくなる」――そんな感情には、実は具体的な原因が潜んでいます。ただ漠然と「私が弱いから」「愛されていないから」ではなく、関係性の構造や環境、思考の癖が複雑に絡み合っているのです。
ここでは、彼氏といると惨めに感じるようになる主な原因について解説していきます。自分の今の状況と照らし合わせながら、「どれが当てはまるか」を見つめ直すことで、次の一歩が見えてくるかもしれません。
5-1. 彼氏の言動・態度にモラハラ傾向がある
あなたが彼の前でいつも緊張していたり、気を遣いすぎて疲れていたりする場合、もしかすると彼の言動にモラハラ的な要素がある可能性があります。
たとえば
- 冗談のように見せかけて小馬鹿にしてくる
- 自分の意見ばかり通し、あなたの話を聞かない
- 機嫌が悪くなると急に無視したり怒鳴ったりする
- あなたの友達や趣味を否定してくる
こうした言動が繰り返されると、自分の価値を感じられなくなり、「私はここにいてもいいのか?」という感覚が生まれてしまうのです。
恐ろしいのは、このような態度が長く続くと「私のほうが悪いのかも」と思い込んでしまい、感情が麻痺していくこと。そして「こんな自分だから、こうされても仕方ない」と、惨めさを当然のものとして受け入れてしまう危険があります。
5-2. 愛情表現や価値観の違い
彼のことが好きなのに、どこか距離を感じる。
「私はもっと一緒にいたいのに、彼は自由でいたがる」「私は毎日LINEしたいけど、彼は用があるときしか連絡しない」――
そんなふうに、愛情の示し方や恋愛に対する価値観の違いが、惨めさを生み出す要因になっていることもあります。
愛情表現は人によって異なりますが、自分が「されたい」と感じる形で愛されていないと、「私は大切にされていないのかも」と錯覚してしまうのです。
たとえ彼のほうには悪気がなくても、あなたの中では「なんで私だけこんなに苦しいんだろう」という気持ちがどんどん積もっていく。
そして、「求めすぎる私は重いのかな」「こんなに好きなのに、報われないなんて」と自分を責めるようになり、心の中に惨めさが染みついていくのです。
5-3. 恋愛に過剰な期待をしてしまっている
「彼がいれば、私は幸せになれる」「彼と付き合っていれば、もう孤独じゃない」――
こうした期待を抱いて恋愛に飛び込むことは、決して悪いことではありません。けれどその期待が大きくなりすぎると、現実とのギャップが苦しみを生みます。
実際の恋愛は、嬉しいことばかりではなく、すれ違いや衝突、不満もつきもの。にもかかわらず、理想だけを追い求めてしまうと、少しの不一致でも「こんなはずじゃなかった」「私は愛されていない」と感じてしまいます。
また、恋愛にすべてを求めすぎると、自分自身の心の支えが彼だけになり、依存的になってしまう危険性もあります。
「彼が私の全て」という構図は、一見ロマンチックに見えますが、実際にはとても不安定です。なぜなら、彼のちょっとした態度ひとつで、あなたの世界全体が揺らいでしまうからです。
5-4. 外的要因(SNS、友人、家族)の影響を受けやすい
彼との関係に直接の問題がなくても、周囲の価値観や情報がプレッシャーになるケースもあります。
たとえば、SNSでラブラブなカップルの投稿を見たとき。「あの子はプロポーズされたのに、私は何もない」「うちは全然写真を撮ってくれない」――
そんな比較が続くと、だんだんと自分の恋愛が“劣っている”ように感じてしまうのです。
あるいは、友達が彼氏に高価なプレゼントをもらったとか、親が「ちゃんと結婚まで考えてるの?」と何気なく言った一言が、心の中に重くのしかかることも。
こうした外部の情報は、あなたの恋愛を揺さぶる“ノイズ”になります。
「私もこうあるべき」「こんな関係じゃ不安定」と思い込むことで、今の幸せが見えなくなり、結果として惨めさばかりが心に残るのです。
ポイント
- 彼の態度がモラハラ的な場合、自己肯定感が著しく傷つく。
- 愛情表現の違いが積み重なると、すれ違いが惨めさに繋がる。
- 恋愛に過度な理想や期待を抱くと、現実とのギャップで苦しくなる。
- SNSや他人の恋愛と比べることが、自分の関係への不信を生む。
- 恋愛を取り巻く「外の声」が、自分の本音を見失わせる原因になる。
6. 苦しいのに離れられない心理とそのメカニズム
「もう限界かも」と思いながらも、彼のもとを離れられない――
そんな恋愛に心当たりがあるなら、それはあなたが弱いからでも、意志が足りないからでもありません。そこには、人が本能的に持つ“つながりへの欲求”と“自己防衛の心理”が複雑に絡み合っているのです。
ここでは、「苦しいのに彼と別れられない」状態に陥るときの心理と、心の仕組みについて詳しく見ていきます。
一見矛盾するように思える感情の奥に、どんな思考のクセや背景があるのか。自分を責めずに知ることから、気持ちが楽になる糸口が見つかるはずです。
6-1. 「嫌いじゃないのに辛い」の正体とは
「彼のことは好き。嫌いじゃない。むしろ大切に思ってる。…なのに、なぜこんなに苦しいの?」
そんなふうに感じているとしたら、それは“愛している”ことと“心が満たされている”ことは別物だという事実に気づく必要があります。
人は誰しも、「好きだから一緒にいればうまくいくはず」と信じたいもの。でも実際には、どれだけ相手を思っていても、その愛情が報われない・伝わらない関係性は、必ず心をすり減らします。
例えば、
- 感情がすれ違ってばかり
- 何度も同じことで傷つけられる
- 愛情表現が片側だけになっている
こうした関係の中にいると、「好き」という気持ちだけではもう満たされなくなっていくのです。
にもかかわらず、愛しているがゆえに離れられない。この矛盾した状態が長く続くことで、“愛があるのに、心は孤独”という矛盾の中に閉じ込められてしまうのです。そしてそのとき、自分の中に湧き上がってくるのが、“惨めさ”という強い感情です。
6-2. 安心感と孤独感を同時に抱えてしまう理由
一緒にいると安心するのに、ふとしたときに強烈な孤独を感じる――。この“矛盾する感情の同居”は、恋愛における心理的なアンビバレンス(両価性)の典型です。
たとえば、彼と過ごす時間は心が落ち着く。でも、その時間が終わると途端に不安や孤独に襲われる。
または、そばにいるのに、心のどこかで「私のこと、ちゃんと見てくれているのかな」と感じてしまう。
このような状態に陥る理由のひとつは、“彼が唯一の拠り所になっている”という依存的な構造です。彼との関係が、あなたの精神的支柱になってしまっていると、少しでも揺らぎがあるだけで、強烈な不安や孤独を呼び起こしてしまうのです。
さらに、恋愛経験の中で「見捨てられたらどうしよう」「嫌われたらもう立ち直れない」といった分離不安を抱えていると、一緒にいるときの安心すらも“脆いもの”に感じてしまいます。
この不安定な心理状態が繰り返されることで、「私は常に不安定で、満たされることがない」という感覚が定着してしまい、惨めさとして心に残るようになります。
6-3. 自己否定が愛情の形にすり替わっていないか
「私が我慢すればうまくいく」「私がもっと努力すれば彼は変わってくれるはず」――
このように思っている場合、その思考の奥には、「私には愛されるだけの価値がない」という深い自己否定が隠れている可能性があります。
本来、恋愛とは、お互いが対等な立場で支え合うもののはずです。
しかし、自分に自信がないと、「この関係が続いているのは、私が彼に合わせているから」「私が良い彼女でいるから」といった“条件付きの愛”を前提にしてしまうことがあります。
すると、彼の理不尽な態度や、心ない言葉で傷ついても、「それでも彼は私を選んでくれた」と思い込み、どんどん自分を小さくして生きる恋愛へと傾いていくのです。
そして最終的に、「私はこの人にしがみつかないと、自分には何もない」という強い恐れが生まれます。その恐れが、あなたを恋愛から解放させてくれなくなり、“惨めだけど離れられない”という矛盾の中に閉じ込めてしまうのです。
ポイント
- 「嫌いじゃないのに辛い」の裏には、報われない愛情の積み重ねがある。
- 安心と孤独を同時に感じるのは、関係性が精神的な依存になっているサイン。
- 「我慢=愛」だと錯覚すると、自分を犠牲にする恋愛が当たり前になる。
- 「離れられない恋」には、自己否定や恐れが根深く関わっている。
- その惨めさはあなたのせいではなく、“つながりを手放せない心”のサイン。
7. 【具体策】惨めな気持ちから抜け出す対処法7選
「彼氏といると自分が惨めになる」と感じるとき、その気持ちから抜け出すのは簡単ではありません。
でも安心してください。感情は一時的なものであり、向き合い方次第で少しずつ心を楽にすることができます。
この章では、今すぐできる実践的な対処法を7つに分けてご紹介します。どれも特別な準備は必要ありません。大切なのは、“気づくこと”と“小さく始めること”。あなたのペースで、できるところから試してみてください。
7-1. 「惨め」と思ってしまう自分を責めない
「また惨めな気持ちになってる私って、面倒くさいかも」
「こんなこと思うなんて、彼に失礼だよね」
そう感じるのはごく自然なことです。でもまずは、そう思ってしまった自分を否定しないことが何よりも大切です。
感情はコントロールできるものではありません。
とくに惨めさという感情は、「もう頑張れないよ」という心からのSOSのようなもの。だからこそ、それを押し込めるのではなく、「そう感じる私も、今の私なんだ」と認めてあげることが必要です。
否定からは自己否定が生まれますが、受容からは安心が生まれます。
涙が出るなら、流していい。悩むなら、ちゃんと悩んでいい。感情に優しく寄り添うことが、あなたを少しずつ軽くしていきます。
7-2. 日常の小さな成功体験を意識的に重ねる
惨めさを感じているとき、人はつい「自分には何もない」「何をやってもダメ」と思いがちになります。
でも、それは事実ではなく、自己評価が一時的に落ち込んでいるだけです。
こんなときこそ、小さな達成体験を意識的に積み重ねることが重要です。
たとえば、
- 今日もちゃんと起きて仕事に行った
- 苦手な人とちゃんと話せた
- お気に入りの服を着て出かけられた
- 自分のために美味しいご飯を作った
そんなささいなことでOK。むしろ、その“ささいさ”が重要なのです。
人は、「できたこと」「認められたこと」があると、自然と自信が育ちます。
恋愛に心を奪われていると、自分の生活の中で何をやってもうまくいかないように感じがちですが、視野を広げてみれば、あなたには既に頑張っていることがたくさんあるのです。
成功の積み重ねは、静かに、でも確実に「私は大丈夫」と思える自分を育ててくれます。
7-3. 恋愛以外の“自分の価値軸”を再発見する
恋愛が人生の中心になってしまうと、それがうまくいかないだけで自分のすべてが否定されたように感じてしまいます。
だからこそ大切なのは、恋愛以外の“自分軸”を持つことです。
たとえば
- 仕事で達成感を得る
- 趣味に没頭する
- 学びたいことを勉強する
- 体を動かしてリフレッシュする
- 人と新しいつながりを持つ
これらはどれも、「自分の価値を恋愛だけに頼らない生き方」につながります。
彼氏に愛されているかどうか、LINEの頻度、周囲との比較――
こういった「外からの評価」に左右されるのではなく、「私はこういうときに心地いい」「これをしている私は好き」と思えることを見つけることで、自分の中心に“自分自身”を取り戻すことができるのです。
惨めさから抜け出すには、他者ではなく、自分にエネルギーを注ぐ時間が必要です。
恋愛以外にも満たされる何かを持っている人は、恋愛の苦しさに振り回されにくくなります。
7-4. 比較から自由になるSNSとの向き合い方
SNSで見るカップルの写真、友達の幸せ報告、自撮りとタグ付けされたディナーデート――
見たくなくても、スクロールすれば目に飛び込んでくるこれらの投稿に、心がざわついてしまう人は多いはずです。
でもそれは、あなたが弱いからではありません。
SNSは“切り取られた幸せの瞬間”だけを見せるもの。そこには写っていない苦悩や寂しさ、喧嘩の時間、沈黙や孤独が確実に存在しています。
比較して苦しくなるなら、まずは距離を取る勇気を持つことが大切です。
- SNSの使用時間を制限する
- カップル投稿が多いアカウントはミュートする
- 「投稿しなきゃ」と思っていた自分を見直す
“他人の物語”ではなく、“自分の物語”に集中するための環境づくりは、惨めさに振り回されない自分を育てる第一歩です。
SNSから少し離れたとき、あなたは思い出すでしょう。
「私の価値は、誰かの“いいね”じゃ測れない」と。
ポイント
- 「惨めだ」と思った自分を責めず、感情に寄り添う。
- 日常の小さな成功に目を向けることで、自信を育てる。
- 恋愛だけに依存せず、自分軸で満たされる時間を持つ。
- SNSは“幸せの一部”でしかない。比較から離れることが心を守る手段になる。
- 対処法は派手な劇薬ではなく、静かで確実な自己回復のステップ。
8. 自分を取り戻すために見直したい習慣・考え方
彼氏といると惨めに感じるようになると、「私って恋愛に向いてないのかも」と思ってしまいがちです。でも、それは違います。
あなたは恋愛ができない人ではなく、“自分を見失っているだけ”。だからこそ、自分を取り戻す習慣や思考のクセを少しずつ整えていくことが、心を軽くする鍵になります。
この章では、日々の生活の中で少しずつ実践できる、自分との向き合い方と習慣の整え方をお伝えします。
どれも特別な準備や努力は必要ありません。大切なのは、「私は変われる」という静かな確信です。
8-1. 「〜すべき」から「〜したい」へ思考を変える
惨めさを抱えている人ほど、思考の中に「〜すべき」「〜しなきゃ」という義務感が強く潜んでいる傾向があります。
たとえば
- 彼氏にもっと合わせるべき
- 可愛くいなきゃ
- 我慢するのが愛情だし、女として当然
こうした“べき思考”は、自分の気持ちや望みを押し殺す癖を作ってしまいます。
その結果、無理に理想を演じるようになり、自己否定が強まり、「こんな自分は愛されない」という惨めさに結びついてしまうのです。
そこでおすすめなのが、「〜したい」に言い換えてみることです。
たとえば
- 彼にもっと気持ちを伝えたい
- 自分らしく過ごしたい
- 楽しい恋愛をしたい
この小さな言葉の転換だけでも、思考の重たさがやわらぎ、自分の気持ちに素直になれるようになります。
“べき”ではなく“したい”を基準にしていくことが、あなたの心の自由を取り戻す第一歩です。
8-2. 朝と夜のルーティンで自己肯定感を整える
惨めさを感じやすいときは、心のコンディションが不安定な状態。
何気ない一言や、ちょっとしたすれ違いにも過敏に反応してしまい、自己否定に拍車がかかります。
そんなときこそ大事にしたいのが、「自分を自分で整える時間」を持つこと。
そのために有効なのが、朝と夜のルーティンです。
朝のおすすめ習慣
- 窓を開けて深呼吸し、今日の天気に気づく
- 5分間でいいので日記を書く(今日やること、感じていること)
- 鏡を見て、ポジティブな言葉をひとつ自分にかける
(例:「今日もちゃんと起きてえらいね」「無理しなくていいよ」)
夜のおすすめ習慣
- スマホを30分早く手放してみる
- お風呂にゆっくり入りながら自分の身体と対話する
- 1日を振り返って「今日のよかったこと」を1つ書き出す
こうした習慣を持つことで、自分の心に“安心感”を届ける時間が生まれます。
自己肯定感は、日々の小さな積み重ねからしか生まれません。
他人から与えられるものではなく、自分で育てるものだという意識を持ちましょう。
8-3. 自分にやさしくする練習を続けてみる
「なんでこんなにネガティブなんだろう」
「私ばっかり悩んでて情けない」
「彼に嫌われるのが怖くて、自分のことばっか考えてる」
惨めさを感じている人は、いつも“自分を責める言葉”を心の中で繰り返しています。でも、その言葉は、あなたの本心ではありません。
それは、長年かけて無意識に身につけてしまった“自分を否定するクセ”なのです。
まずは、そのことに気づくことが一歩目です。そして、自分にかける言葉を少しずつ変えていきましょう。
たとえば
- 「私は弱い」→「私は繊細で感受性が豊か」
- 「私は重たい」→「私は愛されたい気持ちが強いだけ」
- 「私はダメだ」→「私はまだ回復途中にいるだけ」
このように、自分にやさしくする言葉を意識的に選ぶことで、心の回復スピードは確実に変わります。
人に優しくするように、自分にも優しくしていい。
むしろ、自分にやさしくできる人こそ、他人の優しさも受け取れるようになります。
そして、そのやさしさは、やがて恋愛関係にも良い影響をもたらしてくれます。
ポイント
- 「〜すべき」から「〜したい」へと、思考の方向を変えることで心が自由になる。
- 朝と夜のルーティンを整えるだけで、自己肯定感のベースが育つ。
- 自己否定のクセに気づき、自分にやさしい言葉を選ぶ練習を続けよう。
- 自分にやさしくなれた分だけ、他人との関係も楽になっていく。
- 惨めさから抜け出すには、他人ではなく“自分との関係性”を整えることが第一歩。
9. 本当に彼との関係を続けていいのか、考えるべき5つの視点
「彼氏といると惨めに感じるのに、関係を続けていていいのだろうか」――
この問いに対して、明確な正解はありません。恋愛において“正しさ”よりも大切なのは、あなた自身がどう在りたいか、どんな未来を望むかです。
我慢を重ねることが「愛」なのではなく、自分をすり減らしてまで続けることが「正解」でもありません。
この章では、関係を見直すうえで特に大切な5つの視点をご紹介します。
頭ではなく“心の奥”で読んで、自分が本当は何を感じているのか、少しだけ丁寧に向き合ってみてください。
9-1. 自分の気持ちを犠牲にしていないか
彼との関係の中で、あなたは本音を言えていますか?
「こんなこと言ったら怒らせそう」「彼を嫌な気持ちにさせたくない」――そう思って、自分の本当の気持ちや望みを我慢していませんか?
恋愛はふたりのもの。相手の気持ちを尊重することは大切ですが、あなたの気持ちも同じくらい大切にされるべきものです。
気づかないうちに「私は我慢する側」としての立場に慣れてしまっているとしたら、それはあなた自身の人生から、あなたの気持ちが欠けているサインです。
「私の気持ちはここに存在していていい」と思える関係こそ、本当に健やかな愛のかたちです。
9-2. 愛されている実感があるか
彼氏は「好きだよ」「大切にしてる」と言ってくれるかもしれません。けれど、その言葉がちゃんとあなたの心に届いていますか?
大切なのは、「言葉の有無」ではなく、“愛されている実感”があるかどうか。
具体的には、次のような問いを自分に投げかけてみてください
- 一緒にいて安心できる?
- どんな私でも受け入れてくれている?
- 喜びや悲しみを共有できている?
- 無理に笑わなくても、そばにいてくれる?
もしこれらに首をかしげるようであれば、今の関係があなたの心を満たせていない可能性があります。
言葉ではなく「実感」に注目することで、恋愛の本質が見えてきます。
心が満たされていない状態で関係を続けると、いずれ“惨めさ”が慢性化してしまうからこそ、この視点は決して曖昧にしてはいけません。
9-3. 対等な関係でいられているか
恋人同士である以上、関係性は“対等”であることが前提です。
相手のほうが優れているとか、下に見られていると感じる関係は、どこかで必ず“ズレ”が生じます。
- 会う頻度や予定をすべて彼に合わせている
- 話し合いになると、いつもあなたが折れている
- 自分の意見を言うことに遠慮がある
- 「私なんかが彼と付き合ってていいのかな」と感じる
こうした状態が当たり前になっているなら、それは関係のバランスが崩れている証拠です。
対等な関係では、お互いに主張できるし、違いを受け入れながら歩み寄ることができます。
どちらか一方が“無理”を続けて成り立つ関係は、いずれ破綻します。
それは努力不足ではなく、あなたの優しさが限界を迎えているということなのです。
9-4. 今の関係が将来につながる希望を持てるか
どんなに今が好きでも、未来のイメージが持てない関係は、どこかで“虚しさ”に変わってしまいます。
- この人と一緒にいて、5年後の自分は笑っていそうか
- 自分の理想とする家庭像、価値観が共有できそうか
- 彼と成長していける関係だと感じるか
- もし子どもが生まれたとき、この人と家庭を築けるか
これらの問いに正直に向き合ってみてください。
愛情や情だけでは続かないのが、現実のパートナーシップです。
未来への希望が持てるかどうかは、関係を続ける大きな判断材料になります。
一緒にいると惨めになる相手と、将来をともにできるのか――その問いを、避けずに自分に返してみてください。
9-5. 一人になったときの自分を想像できるか
恋愛が苦しくなってくると、「でも彼がいなくなったら、私はどうなるんだろう」と不安になってしまいます。
でも、それは“彼を失う怖さ”というより、“自分が空っぽになる怖さ”かもしれません。
- 一人になったら何をして過ごすんだろう?
- 誰にも愛されない気がして怖い
- 今の自分では、もう恋愛なんてできないかも
そう思っているなら、今のあなたは「彼といたい」よりも「一人になりたくない」気持ちのほうが強くなっている可能性があります。
でも、一人になったからといって、あなたの価値がなくなるわけではありません。
むしろ、一人の時間こそが、自分自身を回復し、立て直すチャンスでもあります。
「一人になった自分」を想像できるようになったとき、あなたは本当に強くなれるのです。
ポイント
- あなたの気持ちがきちんと尊重されているかを最優先に考える。
- 言葉ではなく、“愛されている実感”があるかを自問する。
- 無理や我慢で成立している関係は、対等ではない。
- 未来に希望を持てるかどうかは、関係を続ける判断基準の一つ。
- 「一人の自分」を想像できることが、依存から抜け出す力になる。
10. Q&A:よくある質問
彼氏といると自分が惨めになる――
この複雑で繊細な悩みには、言葉にしにくい不安や葛藤がたくさん詰まっています。
ここでは、実際に多くの女性が抱えている「よくある疑問や不安」をQ&A形式で整理しました。
心のどこかでモヤモヤしていた疑問に、少しでもヒントが届くよう、ひとつひとつ丁寧にお答えしていきます。
10-1. 彼氏といるのに孤独感を感じるのはおかしい?
まったくおかしくありません。
恋人がそばにいても孤独を感じるのは、「物理的な距離」ではなく「心理的な距離」があるからです。
たとえば、自分の気持ちを出せなかったり、愛情が片側通行に感じたりすると、心のすき間はどんどん広がっていきます。
大切なのは、「彼氏がいる=満たされるはず」という思い込みを手放すこと。
あなたの孤独感は、関係性の“質”を見直すサインかもしれません。
無理に気持ちを抑えず、自分の感情を大切にしてあげてください。
10-2. 自己肯定感ってどうやって高めればいい?
自己肯定感は、「自分を信じてあげる力」のようなものです。
突然高まるものではなく、日々の小さな積み重ねで育っていきます。
効果的な方法としては
- 小さな「できたこと」を記録する(寝坊せずに起きた、料理した 等)
- ネガティブな言葉をポジティブに置き換えてみる
- 他人の評価より「自分の心地よさ」を基準に選ぶ
- 自分を責めたくなったら、友達に言うような優しい言葉をかけてみる
「ありのままの自分でいて大丈夫」と思える状態が、自己肯定感が育った証拠です。焦らず、自分のペースで始めてください。
10-3. 彼氏に「惨め」と思っていることは言っていい?
伝え方次第では、むしろ関係を深めるきっかけになります。
ただし、責めるような言い方は逆効果。「私が悪いのかな…」と感じていることを、素直な気持ちとして“相談する”形で伝えるのがベストです。
例
- 「最近、自分に自信が持てなくて、些細なことで落ち込んじゃうんだ」
- 「あなたの前で笑顔を作ってるとき、本当はちょっと苦しいことがあって…」
彼が誠実な人であれば、きっと耳を傾けてくれるはずです。
「本音を言っても嫌われない」という実感は、惨めさから抜け出す強力な第一歩になります。
10-4. 恋愛に疲れたときの休み方は?
恋愛で疲れたときは、一度“恋愛モード”から意識的に離れることが大切です。
無理に連絡を取り続けたり、会おうとしたりせず、まずは自分のためだけに過ごす時間を増やしてみてください。
おすすめの休み方
- スマホを1日手放してみる
- ゆっくり寝て、自分の体調を整える
- カフェや図書館など、“誰とも話さずにいられる空間”で過ごす
- 恋愛と関係ないジャンルの動画や映画を観て笑う
「何もしない勇気」も、心を整える大事な選択です。疲れたときは、立ち止まっていい。あなたは走り続けなくていいのです。
10-5. SNSで他人の恋愛を見て落ち込むときの対処法は?
まずは、「他人の恋愛=幸せのすべて」ではないと理解することから始めましょう。
SNSは“いい部分だけを切り取った世界”であって、現実のすべてではありません。
おすすめの対処法
- 比較して落ち込む投稿はミュートや非表示に
- 自分からも「見ない習慣」を意識して作る
- スマホを手にする時間を他のことに使ってみる(読書・散歩・料理など)
- 「私の幸せは、他人の尺度では測れない」と何度も言葉にする
比較は心を最も消耗させます。SNSの“無意識の比較地獄”から抜けるだけで、心がふっと軽くなるのを実感できるはずです。
10-6. 同じ悩みを持つ女性は多いの?
とても多いです。
「彼氏がいるのに寂しい」「一緒にいるのに惨め」――そういった声は、SNSや掲示板、カウンセリング現場でも頻繁に聞かれます。
恋愛は人の感情がむき出しになる場面だからこそ、「好きなのに辛い」「幸せなはずなのに不安」といった矛盾を抱える人は少なくありません。
あなただけが特別に弱いわけでも、異常なわけでもありません。
この悩みを通して、自分の心と丁寧に向き合おうとしているあなたは、むしろとても誠実で、優しい人です。
ひとりで抱え込まず、共感し合える場所や言葉に出会ってください。
その中で、あなたは少しずつ「私は私でいいんだ」と思えるようになっていくはずです。
11. まとめ:あなたが自分らしく恋愛を楽しむために
「彼氏といると自分が惨めになる」――
この感情にふたをしたまま過ごすのは、とてもつらいことです。
でも、ここまで読み進めてきたあなたは、きっとすでに気づいているはずです。
その惨めさは、あなたが弱いからではなく、一生懸命に愛そうとしてきた証だということを。
恋愛は、時に私たちの心を大きく揺らします。
自信を失ったり、過去の傷がうずいたり、他人との比較に疲れたり――
それでもなお、「愛されたい」「大切にされたい」と願うあなたの気持ちは、決して間違いではありません。
むしろその願いこそが、あなたが人を思いやり、つながりを求めるあたたかな心の証明です。
そして、惨めさの正体は、あなた自身の価値が足りないのではなく、“本当のあなた”を大切にできていない状態だったのです。
これまで見てきたように、惨めさを感じる背景には――
- 自己肯定感の低下
- 彼との関係性の歪み
- 恋愛への過剰な期待
- 比較やSNS疲れ
- 愛情の偏りや共依存
といった、さまざまな要因が複雑に絡んでいます。
でも、そのひとつひとつに向き合い、小さなステップからでも対処していけば、必ず心は回復し、自分らしさを取り戻していけるのです。
大切なのは、「彼にどう思われるか」よりも、「自分が自分をどう思っているか」。
誰かの価値観に合わせて頑張るよりも、自分の心地よさを優先すること。
誰かに認めてもらうよりも、まずは自分で自分を抱きしめてあげること。
恋愛の中で惨めさを感じたときこそ、それは「もう自分を大切にしていいよ」という心からのメッセージです。
無理をしなくても、背伸びをしなくても、あなたには「そのままで愛される価値」があります。
自分らしさを取り戻すとは、自分の感情に正直になること。
心が震える瞬間を感じてあげること。
そして、「私はこのままで、幸せになっていい」と許すことです。
今日が、あなたが自分を大切にする第一歩になりますように。
そしてこれからの恋愛が、他人に認められるためのものではなく、あなた自身が心から安らげる関係であるように、心から願っています。
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